Sweet Paradise ~ comm. arch./ Hand Framed Cotton Linen PO & CD

漸う色濃くなる春の気配のためでしょうか、このところ店頭でご覧になる方が増えています。

コムアーチが得意とするコットン×フレンチリネンのニットシリーズ、プルオーバーと

カーディガン。

曖昧なやさしい色目(それぞれチノ、バントピーチと命名されています)が春の柔らかな日差しと呼応するかのようです。

手横編みならではのもっちりとした肉感が、春夏向けの涼しいニットでありながら奥行きのある表情を生み出しています。

プルオーバーはシンプルなデザインながら、裾丈の前後の段差がほんの一匙のスパイスを利かせています。

一方カーディガンはやや変則的な生地使い。

前身頃は生地の表面を、

その他の部位には裏面を用いています。

なお、ボタンも裏面が表側です。

単品の写真では伝わりにくいものの、どちらも着用時のしっとりした重さが心地好く、ドライ且つやわらかな肌触りが病みつきになります。

余談ですが、これらのニットを編み立てている山形県の職人さんの工房は昨年秋の台風で甚大な被害を受け、一時は復旧が危ぶまれるほどでした。
それでも何とかこうして春に我々のもとへニットを送り出してくれたのは、たいへん有難いことです。

服は人が作っているという、当たり前すぎてつい忘れてしまいがちな事実。
あらためてそれを考えさせられる一件でした。

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プルオーバー チノ/ バーントピーチ
カーディガン チノ/ バーントピーチ


春が来るたび あなたに逢える ~ FLISTFIA/ Mid Layered Jacket & Track jacket

あっという間に今年の2月が終わりを迎えつつあり、気温はまだそれほど上がらずともお客様の装いも日に日に春めいているように感じます。

一か月後には染井吉野が満開でしょう、早いものですね。

スプリングコートは今時期から出番という方も多い方も知れませんが、もっと暖かくなれば軽快なショート丈のブルゾンも楽しめます。

FLISTFIAの新作”Mid Layered Jacket”は、伸縮性を備えたポリエステル素材を用いて仕立てられています。

薄手でのびやかな着心地、またそれでいて柔らかすぎず適度なハリ、コシを備えた生地です。

襟元、袖口はリブで引き締めつつ、一方で裾には敢えてリブは設けず、代わりにドローコードが通されているユニークな仕様となっています。

そしてもうひと型、同じくFLISTFIAより”Track jacket”。

こちらはストレッチ素材を混紡した撥水ナイロン生地が採用されました。

先述のMid Layered Jacketと対照的に、スタンドカラー×裾、袖リブの組み合わせとなっています。

どちらも、たとえば春の陽気の中の本気すぎないサイクリングにも使えそうですし、初夏の冷房除けにも便利です。
いろいろと想像が膨らみます。

一着あると何かと活躍することは間違いないのではないでしょうか。

オンラインストアはこちら→ Mid Layered jacket/ Track Jacket


スムース・オペレーター ~ smoothday/ 60/2ディオラマシルキーミラノリブタックパンツ

毎シーズンどんどんとブランド数を増やしていった当店ですが、さすがにラインナップがかなり充実してきて、足りない要素はだんだんと見当たらなくなってきました。
むしろ今年からは一層精度を重視し、段階的に削ぎ落していくつもりです。

当然、新規展開ブランド選定の基準はきわめて厳しくなっています。

結果として、今季は(少なくとも今のところ)たったひとつの銘柄しか追加致しません。

それが本日ご紹介するカットソーブランド、smoothday(スムースデイ)です。

同じくカットソーを主体とするCURLYが縫製工場を母体としているのに対し、こちらは生地メーカーである小野莫大小工業のファクトリーブランドとなります。

大正13年創業の小野莫大小工業は、綿と糸加工に注力した生地の開発を得意としています。
その技術はきわめて高く、世界の名だたる高級メゾンブランドがその顧客として名を連ねます。

smoothdayは圧倒的高品質の素材を自前で作れてしまう本業の利を活かしつつも、ただ良質な生地を使いましたで終わらず捻りの効いた服作りを行う、気鋭のブランドです。

まずこのブランドの実力を知っていただくべく、今回はテーパードパンツをお見せしましょう。

注目の生地は、油分、蝋分を多く含んだインド産超長綿を用いた小野莫大小オリジナルの”ディオラマ”糸を度詰めで編み立てたミラノリブ。

上品な艶、絹を想起させるしっとりとした滑らかな肌触り、適度な剛性、そして綿100%と思えぬほどののびやかさを備えています。

深い股上には2本のプリーツが設けられ、

ウェスト背面にはゴムが仕込まれていますので、

ただでさえ快適な生地の特性がさらに引き出され、信じられないほどまろやかな穿き心地となりました。

裁断もユニーク。

背面をご覧ください。

両脇にまっすぐ入っているはずの縫合部分(サイドシーム)が、腰から後ろに流れ

足首の真後ろに到達しています。

本来は対角に位置するはずの縫い目が、こんな近くに寄っていますね。

この斜めへの流れが着用時にドレープのような美しさを魅せるだけでなく、腿や膝脇への縫い目の接触を回避し、さらに解放的な着用感を生み出しています。

まったく、恐ろしいばかりの代物ではありませんか。

男性用と女性用、それぞれ各色(ブラックとネイビー)ご用意しています。

この驚異的な心地よさ、是非ご堪能ください。

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Men’s ブラック/ ネイビー
Women’s ブラック/ ネイビー


風が吹いて 暖かさを 運んで来ました ~ SEIL MARSCHALL/ Carry All Bag Large

きょうはやけに外から轟音がきこえると思っていたら、やっぱり少し気の早い春一番だったようです。
昨年より15日前倒しで吹いたとか。

さて、そんな加速を止めない春に足並みを揃えるように、このところ新商品の入荷も続いています。

服はもちろんのこと、こんな陽気な鞄まで。


無骨さが魅力のサイルマーシャルから、その佳さを残しつつ洗練された色使いで過剰なマッチョさを抑えたトートバッグの登場です。

正面はもとより脇に至るまでマルチカラー、それでいてくどくならないところに技が光ります。


開口部にはしっかりとしたVISLONファスナー。

タグの有無を除けば表裏同一仕様で、

色の鮮やかな部分はポケットになっています。

本体内部には特に仕切りがありませんので、適当にバコバコ収納してしまいましょう。

大ぶりですが普段使いに支障のない程度でもありますので、日常生活から旅行、買い出しなどいろいろな場面に活躍するはずです。

季節の移ろいに、服だけでなくこうしたところも合わせてみては如何でしょうか。

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試してごらん 嘘じゃない ~ TULIP EN MENSEN/ TULIP DRESS

この5年のなかでその割合も激減しましたが、今も当店は男性服のみならず女性服も取り扱っておりますし、今後も両方展開を続ける所存です。

というわけでこの春も少量ながらレディース衣料の入荷はしておりまして、今回は春から夏にかけて心地好い、素敵なワンピースをご紹介します。

TULIP EN MENSENといえば亀田縞…ですが、今回は縞のない、無地の生成です。

汚れそう…手入れはどうするの…そんな不安もよぎりますが、沼地での野良着をルーツとするだけあって抜群の耐久性を誇り、すなわちこのワンピースは家庭での洗濯が可能となっています。
ご安心ください。

こうした地元ならではの生地を用いると、ともすれば伝統、手作業、日本の技…とステレオタイプな美辞麗句に委ね、生地の魅力ばかり伝えてしまいかねないところ。
しかし安易にそこへ寄りかからないのがTULIP EN MENSENです。

“TULIP DRESS”の名を表すような、胸元の花びら。
最初の画像ではカシュクール調となっている生地の重なりの部分ですね。

この部分はアレンジが可能で、たとえば軽く折って両開きにすれば、ショールカラーのベストのようにもなります。

あるいは、花弁を後ろに回すことで

シンプルなエプロンドレスのようにも。

ひょっとしたらまだまだ未知の可能性があるかも知れません。

フレンドリーなだけでなく創造性を刺激する服の強さが、来たる薄着の季節にはより輝きを放つことでしょう。

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汽車を待つ君の横で 僕は時計を気にしてる ~ tilt The authentics/ Italian Collar RR Shirt Jacket

この春も変わらず人気のtilt The authentics。

代表作ともいえるパンツのみならず、シャツ、そしてジャケット類もきわめて高い評価を受けています。

今季の新作ジャケットは、柔和でクリーンなtiltらしさにくわえ、デザイナーである中津さんの魂の奥底に潜む骨太で男性的な部分が(意識的にか無意識的にか)表にじわりと滲み出た一着です。

生地は綿麻和紙をブレンドした、tiltのオリジナル。
湿潤なきめ細やかさと、抵抗感のないさらさらな肌触りが両立した、とても不思議な素材です。

ブルーベージュと名付けられた、暖色にして温もりの抑制された色目が禁欲的な印象を与えます。

デザインの基になったのはレイルロードジャケット、昔の鉄道作業員が仕事で着ていたいわゆるカバーオールのようですが、tiltのフィルターを通してまったく別物へと生まれ変わりました。

襟は変形イタリアンカラー。

前立ては比翼仕立てです。

両脇にパッチポケット、胸ポケットに玉縁ポケットと、変則的なコンビネーションを見せます。

もとより荷重を分散する立体的な仕立てで、実重量よりはるかに軽い着心地に驚かれる方も多いtiltのジャケットですが、今回はこれにくわえて背面にアクションプリーツが設けられ、運動性がさらに高められました。

春はもちろん、秋口にも活躍しそうなジャケットです。

何よりまず一度袖を通してみてください。
あとは体が教えてくれます。

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ようこそコアラちゃん ~ comm. arch./ Linen Cotton Sweat Hoodie

コムアーチといえばもちろんニットですが、編み物という括りを共にするスウェットに関しても、その実力のほどを楽しむことができます。

そんな同ブランドより、この春、オーソドックスなデザインに驚きが隠された素敵なフーディーが登場しました。

一見するとどこがどう他と違うのか、画像ではまず伝わらないと思いますので、早々に種を明かしましょう。
この生地、6割がリネンで構成されています。

懸念されている方もいらっしゃるかも知れませんが、リネンでふつうに裏毛のスウェットを編むとシャリっとした繊維が肌に当たってしまうようです。

季節柄、この内側には薄手のものや半袖を着ることがメインとなりますので、それはまずい。

しかしそこはニットの達人コムアーチ。
混率や編み方を工夫して、リネンの特長であるさらりとした清涼感をそのままに、しっとりとやわらかい肌触りの生地を生み出すことに成功しています。

これだけでもじゅうぶん魅力的ながら、一枚一枚製品染めを施すことで、奥行きのある饒舌な色目となりました。

横浜でのコロナの不始末を筆頭に、近ごろ暗澹とした気持ちになるニュースばかりではありますが、それでもお構いなしに春はやってきます。

ならばせめて装いくらいは気分よくいきたいものですね。

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きっと私 これからも ~ K.ITO/ 超長綿度詰め天竺カーディガン

一昨年昨年と、当店の秋を彩ったK.ITOのウール天竺カーディガン。

この人気商品が衣替えして、春もわれわれを楽しませてくれることになりました。

今回用いられている素材はぎゅっと度を詰めて編みこまれた天竺生地。
超長綿ならではの艶めかしい光沢が楽しめるだけでなく、しっかりとした剛性感の高さにも驚きます。
ちょっとやそっとではへこたれそうにありません。

ジャケットや着物を彷彿させる、首に沿って立ち上がった襟や

腕を上げても裾が引っ張られない袖の構造など、

これ以上いじりようのないほど完成された基本設計はそのままながら、着丈が若干短く、身幅はやや広くなりました。

当然にように今回も店頭でのお客様からの反応は頗る好く、すでに色によってはサイズ欠けを起こしている状態です。

このカーディガンが本格的に八面六臂の活躍を見せるであろう季節は、もうすぐそこまで迫っています。

オンラインストアはこちら→ グレーベージュ/ ネイビー/ ブラック


アカルイミライ ~ CURLY/ BRIGHT LS BORDER TEE

寒さと暖かさが交互に入れ替わりつつ、だんだんと暖かい日が増えてきて…いよいよ冬の終わりが見えてまいりました。

外套やニットの陰に隠れがちだったカットソー類も、日に日にその存在感を増してきています。

春と言えばORDER BORDER(今年もやります!正式な告知はまた後日…)、それはもちろんとして、ボーダーTシャツ全般はなぜかこの時期になると俄かに気になるものではあります。

CURLYの新作についてもまた然り。

古来より良質な綿の産地としてその名を知られたインド北西部グジャラート、そこで採取されたシャンカール綿を用いて編み立てられた生地で仕立てられています。

シャンカールの特徴は繊維の細さと油分、蝋分の多さ。
これにより、生地にしっとりとした肌触りと光沢が生まれています。

このBRIGHT LS BORDER TEEには、上品な素材の特性を活かしたデザインが施されました。

襟元は敢えてリブなどを設けず、中性的な仕様に。

裾は背面が若干長くとられ、両脇にはスリットが入れられています。

そして言わずもがなの不規則なボーダー柄が、実にドレッシーですね。

柔和なデザインゆえ、男女どちらにもお薦めできます。

今の時期ならカーディガン等の中に挿したりしても佳いですし、もっと暖かくなれば主役として活躍することは間違いありません。

一枚あると、とても便利ですよ。

オンラインストアはこちらです→ ホワイト×ブラウン/ ホワイト×グレー


浴びるよ 浴びるよ 横顔と ~ tilt The authentics/ Belted 1 Tuck Light Trousers

うれしいことに土日に開催されたKIMURA受注会は多くのお客様にご来店いただき、大盛況のうちに幕を閉じました。
有難うございます!

本日からまた通常営業に戻りますよ。

さて、お客様方に当店に於けるワイド系コットンパンツの代名詞的存在と問わばほぼ全員がblancと答えるに違いないのですが、さてテーパードパンツはとなると、tilt The authenticsの名を挙げる方が多いのではないでしょうか。

一昨年の鮮烈なブランドデビューから定番として進化し続けているこのパンツは、外から見ればすっきりとした印象、なのに着用者はまったくといっていいほど圧迫感や窮屈な感覚を受けることなく、快適至極。
この異質なバランスに病みつきになる方は多く、シーズンを重ねるたびにリピート購入されるファンが増え続けています。

さて、そんな名作が、どうやらこの春さらに次のステージへと進んだようです。

基本的には昨年秋のベルト付きモデルを踏襲したデザインで、やや薄手のやわらかなツイル素材で仕立てられました。

ヒップポケットのフラップデザインは若干違いますね。

ポケットは前回同様両玉縁仕上げです。

相変わらず内側の始末も綺麗。

なんだい、ほとんど変わらないじゃないか、まさか素材が違うだけで進化とか言っているんじゃないだろうな、そんなお叱りを受ける前に、最大の変化をお見せしましょう。

お気づきでしょうか。

このパンツ、両脇で生地をつなぐ縫合(サイドシーム)がありません。

ダーツの入れ方を工夫しながら、左右それぞれ一枚の布で外側から包むような仕様となっています。

先述したようにやわらかな生地の特性が、これによりさらに引き出され、軽く、まろやかにとろけるような穿き心地を生み出しました。

店頭では早速お客様からの熱い視線を受け、巣立ち始めています。

安定的に人気の型ゆえいつもより多めに仕入れてはいるのですが、明日はまた祝日ということで、色欠けサイズ欠けは遠い先の話ではなさそうです。

お試しいただくなら今のうち、どうぞお早めに。

オンラインストアはこちら→ ブラック/ ダルネイビー