虹の彼方に ~ Handwerker ASEEDONCLOUD/ HW over coat

今季はスプリングコートが豊作で、素敵な商品が続々と届いています。

昨年ご好評いただいたHandwerkerのコートも、春らしく軽やかな装いで再登場となりました。

以前ご紹介したHW editor’s jacketと同じ生地で仕立てられており、一見無地のライトグレー、ネイビーに見えますが、よく見ると細かい千鳥格子。

最高級のアメリカ綿であるスーピマコットンを用いて高密度に織り上げ、シリコン撥水コーティングを施した、軽快な生地です。

作業の際にジャケットの上から羽織れるよう設計されているなど、あくまでもワークコートを基調としたデザインは、見た目の印象だけでなく実際に機能的。

襟裏にはハンガーループが設けられ、脱いだ後は見出し画像の如く吊り下げることができます。

HW editor’s jacketとは対照的に、裏地、内ポケットを省いたシンプルな構造で、ラグランスリーブの袖付け部分には綺麗にパイピング処理が施されています。

そして両サイドに設けられた容量たっぷりの大型ポケットが内ポケットの不在を感じさせません。
且つその右側に於いてはポケットの中にさらに小さなポケットが仕込まれ、内容物を仕分けできるようになっているのも小憎いですね。

裾のスリットは、コートを羽織ったままここから中に穿いたパンツのポケットに手が入れられるよう、動線を計算して設計されています。

3月頃からは下にジャケットや中綿ものなどを入れて、そして暖かくなれば薄手のものの上にヒョイっと纏うだけ、と、春を通して楽しめる一枚です。

店頭でもご覧になる方が多く、実際にすでに動き始めてきています。

グレーは女性や小柄な男性向けのSサイズもご用意しましたので、気になる方は是非店頭にてお試しください。

オンラインストアはこちらです→ グレー/ ネイビー


飢狼伝説 ~ EEL Products/ 画廊シャツ

いつぞやのブログでも触れていますが、店主は高校生の時分に美大を志望していた時期がありまして、しかし実力も根気もまったく足りていなかったため早々に挫折、結局は普通の四大に進学致しました。

そんな次第で美大生あるいは美大卒、もっと言えば芸術家全般に対してコンプレックスに近しい屈折した羨望と尊敬の念を抱き続けております。

この感情を搔き乱すかの如くEEL Productsから届いたのが”画廊シャツ”です。

テレピン油の匂いに満ちたアトリエに籠る気難しい絵描き、あるいは彼を理解する画廊のオーナー?
このシャツから湧きだす聯想空想妄想は止まりません。

素材は細かい千鳥格子柄のコットン生地。

やや厚みがあってコシが強く、そしてなめらかな質感に驚かされます。

ロングシャツは腰から下の運動性をどう確保するかがひとつの問題ですが、このシャツは両脇に深いスリットを入れることでそれを解決しました。

こうして眺めてみると、その名が示すアートに限らず、退廃的な文士の風情もどこか感じられる気もします。

…いや、こんな陳腐なイメージの羅列など不要でしょう。

かのヨーゼフ・ボイスは言いました。
「人はだれもが芸術家である(Jeder Mensch ist ein Künstler)」と。

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おまえの涙も 俺を止められない ~ HAVERSACK/ ハウンドトゥースリネンハンティングコート

こんなに軽くて薄いのに、そこから放たれるどっしりとした色香といったら、むせて止みません。

昨シーズンもご好評いただいたHAVERSACKのスタンドカラーコートが、素材を変えて、この春も濃厚な世界に我々を誘います。

素材は表、裏ともにリネンです。

表のハウンドトゥース柄の生地は、敢えて緩く織ることで、たっぷりとしたAラインと相まって流動的な質感を引き出しています。

裏地は目の粗いリネンガーゼを。

その独特な風合いもさることながら、軽さ、涼しさも魅力ですね。

薄い生地のコートゆえ、背面の大振りのゲームポケットには、しっかりと負荷のかかる箇所には補強が施されています。

左右どちらからも収納可能なつくりです。

ブログでのご紹介を前に、インスタグラムや店頭での反応がたいへん大きく、すでに残すことろL一着のみ(2/5時点)となりました。
このサイズは身長180cmオーバーの方にお薦めです。

着こなしとか着回しとか以前に、ただこれを羽織るだけ世界が完結する、そんな圧倒的なコートにはそうそう出会えることはないでしょう。

是非春本番となる前に、お手元へ。

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もうすぐ春ですね ちょっと気取ってみませんか ~ CURLY/ SINGULAR ZIP BLOUSON

昼はさすがに季節外れの暖かさだったとはいえ、すっきりと晴れてたいそう気持ちの好い一日でした。

あす明後日あたりからまた寒くなるとは聞いていますが、もうそれでも春の加速はだれにも止められません。

スプリングコート、薄手のジャケット、そしてこんな軽いブルゾンも気になってきます。

CURLYといえばカットソー、もちろんこのブルゾンも然り。

海外のラグジュアリーブランドからの注文も請け負う国内のハイレベルな工場で編まれたハイゲージの生地は、ただのポリエステルのジャージーとは言い難いほど品の佳い光沢を湛えています。

それでいて伸びやかさは抜群ですので、袖を通せばふふっと笑みがこぼれることでしょう。

要所要所の裏はコットンの(主に迷彩柄の)生地で補強され、ふにゃふにゃになりすぎない加減が保たれています。

艶を消したダブルジップは過度な主張をせず、ただ黙々と職務を遂行します。

上記の如くハイテクノロジーの恩恵を受けつつも、デザインのベースはクラシックな英国調ブルゾンです。
たとえばこの腰のアジャスター、機能的でありつつも敢えて最先端の素材や技術を用いないこの匙加減が実に心憎い。

毎シーズンすぐに完売してしまうCURLYのブルゾンの例に洩れず、このSINGULAR ZIP BLOUSONもより春が近づけばどんどん減っていくであろうことが予測されます。

気になる方は、どうぞお早めに。

オンラインストアはこちらです→ ブルー/ ブラック


愛しい 壁際の花よ ~ BRAASI INDUSTRY/ GEORGINA

優しく照る空の下2月が始まりました。

この麗らかな陽気に合わせて、人気のBRAASIのトートバッグGEORGINAが入荷してきています。

しかも今回は当店が別注をかけた特別仕様、さらにそれを3パターンご用意しました。

本体とウェビングテープの配色を当店にて指定しただけではありません。

ライニングにはいつもの素材ではなく、プラハの若き気鋭デザイナーEva Hanzalováが手掛ける壁紙ブランドPaper Joeの生地を採用し、既存品とは一味もふた味も違う仕上がりとなっています。

ではそれぞれご紹介していきましょう。

まずはこちら。

艶のあるブラックの本体にサルビアブルーのテープ、ライニングには”Greased Lightning”と名づけられた柄を組み合わせました。

90年代のスポーツバッグの匂い漂う配色の隙間から、想像力を掻き立てる抽象的な異界が覗きます。

お次は、ネイビーボディにローズグレーのテープ、ライニングは”Patisserie”。

体重とカロリーの出どころについて考察する女の子の詩がそこには捧げられています(Paper Joeのデザインはきわめて観念的で、実に説明しづらいのです…)。

花柄もモノトーンならば、パティスリーの名のわりに甘すぎることもなく、男性でも使いやすいのではないでしょうか。

最後は真っ白な外面と、そこに映える牡丹柄”Peony”。

家の中にはドライバー、靴墨、コンタクトレンズなどがあるのに、じゅうぶんな量の牡丹はないのでは?というEvaの素朴な問いかけが込められています。

こちらは先のPatisserieに対してとてもキュートな出来栄えとなりました。

大人から子供まで、特に女性にお薦めです。

どれも自信作ですので、お好みに合わせてお選びいただければ幸いです。

新しい季節のお供に、是非とも新しいバッグを。

オンラインストアはこちらです→ ウェットブラック×グリーストライトニング×サルビアブルー/ ネイビー×パティスリー×グレー/ ホワイト×ピオニー×ホワイト


編集王 ~ Handwerker ASEEDONCLOUD/ HW editor’s jacket

一般的に「編集」といえばさまざまな材料をもとに書物やメディアにまとめることを指しますが、当店のような職種も一種の編集だと自分自身では考えています。

服など商品を取り揃え、自身のフィルターを通して店舗というフォーマットに落とし込み、発信する。
アウトプットの形は違えど、本質的には同じものではないでしょうか。

とはいえ、他業種としての編集の仕事は外野から見ることしかできないわけで、編集者と呼ばれる方々がいったいどんな作業を日々行っているのか、フムと興味をそそられる次第であります。

このジャケットを手にしたとき、そんなよしなしごとが頭をよぎりました。

先シーズンから始まったHandwerkerの試み、ある特定の個人の仕事着シリーズの第二弾、HW editor’s jacketです。

今回は『暮しの手帖』誌編集の矢野太章氏へのヒアリングに基づき、編集者のための服として設計されています。

外側の胸ポケットを省いたミニマルな印象。

しかしその裏側には多くの携行品を収納できるギミックが隠されています。

胸内ポケットにはペン(画像のペンは店主私物です)、ノート型付箋、モレスキンのノートが、

裾内ポケットにはICレコーダ、名刺入れ、A5ノート、携帯電話が収納可能と、

日々の業務から取材まで対応できる機能的な一着となりました。

裾ポケットのA5ノート収納部はメインポケットとしての機能も兼ねており、

外側からもアクセス可能な構造です。

グレー、ネイビーともにスーピマコットンを用いて高密度に織り上げシリコン撥水コーティングを施した生地の一枚仕立てとなっており、急な雨にも耐え、且つひじょうに軽快な着用感なのもうれしいところ。

なお、この生地は一見無地に見えますが、実は細かい千鳥格子柄となっています。

このように編集のお仕事に特化した構造ではありつつ、その枠に収まらない、豊かなジャケットです。
編集者の方はもちろん、そうでない方も是非一度お試しください。

オンラインストアはこちら→ ネイビー/ グレー


イエロー・マジック ~ CURLY/ BRIGHT COAT

早いもので、瞬く間に一月が終わろうとしております。

店内の様相もだいぶ春めいて、ご来店されるお客様の意識もすでに次の季節へ移っているのを感じます。

CURLYから届いたこの圧倒的な春の息吹をご紹介するにはちょうどいい時候ではないでしょうか。

BRIGHT COATの名の通り、鮮やかな黄色が眩しいスプリングコートです。

カットソー専業ブランドらしく、ツイルのように見えて織り柄をジャカードで表現した肉厚の編地で仕立てられています。

度を詰めて編んだ上に高温処理を施して収縮させ、どっしりとした硬い質感を出しながらも、編地ならではのかろやかな伸びのよさを維持した、実に面白い生地です。

裏地には表情豊かなコットンの平織り布を。

裏には左右それぞれに内ポケット。

表面両脇のフラップ付きポケットにもハンドウォーマーポケットが隠されていました。

襟にはチンストラップが付属し、襟を立てて初春の冷たい風から首を守ることもできます。

ちなみに、襟の後ろにはハンガーループも設けられています。

と、見た目はこれ以上ないくらいに春を感じさせながらも、実はかなり早い段階からしっかり対応してくれる、頼もしいコートとなっています。

春の始まりは光の強さと裏腹に、まだまだ冬の残像を引きずって肌寒いもの。
そんな気持ちと肉体の鬩ぎあう時期には最高の一枚ですね。

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ときどき雲と話をしよう ~ ASEEDONCLOUD/ Oykotoen Socks

昨季からのお取扱いにして、すっかり当店で人気ブランドとして定着したASEEDONCLOUD。

やさしく美しく、そしてふっと力の抜けた服そのものは勿論のこと、デザイナー玉井さんの創造性がほとばしる、あまりに独自性の強い主題設定も大きな魅力の一つです。

先シーズンの展示会で上海の地に立った玉井さんが受けた不思議な感覚、大量のバイクが行き交う、日本のパラレルワールドのような、新旧入り混じる混沌としたこの街の印象から物語は紡がれます。

前回の”医獣人“に続いて2019年春夏のテーマは”老異苑(おいことえん)”。
古く、ほかとは異なった物が集まる場所をイメージした造語です。

15世紀から18世紀にかけ、ヨーロッパでは諸侯や貴族、学者などによって珍品を蒐集、”驚異の部屋”と呼ばれる私的な博物展示室が設営されていました。
イタリアから起こり、のちにドイツ語圏に伝わって、Kunstkammer、Wunderkammerなどと呼ばれるようになります。

アクセサリー、美術品、機械人形にミイラ、武具や陶磁器、ダチョウの卵など、その収集物はジャンルを問わず多岐に亘ったとか。

学問の発達や社会構造の変化によって18世紀半ばには廃れていきますが、いくつかは現代の博物館の前身となったと云われています(たとえば、世界最古の大学博物館である英国アシュモレアン博物館は、政治家であり錬金術研究科、且つ骨董の蒐集家であるアシュモール氏によってオックスフォード大学に寄贈されたコレクションを陳列する”驚異の部屋”として始まりました)。

さて、そんな驚異の部屋…「老異苑」づくりにいそしむ貴族たちに珍品を売りさばく一人の冒険者。
彼は世界中を旅し、ときには墓を荒らしてまで宝を集め、その引き換えとしてクライアントから多額の報酬を受け取っています。
しかしそうして得た財産はすべて貧しい者に分け与えてしまう…善と悪の入り混じった、このちょっと風変わりな男の物語も今回の服作りに加えられました。

一方、玉井さんが上海で受けた混沌とした印象はかの『AKIRA』を想起させたようです。
AKIRAといえば東京オリンピックの一年前、つまり今年が舞台(しかも、まさに劇中の通りオリンピック中止となりかねない状況ですね)。

ということで作中印象的な二色である赤と緑をもとに、今季の色が作りあげられています。

その色彩の妙を気軽に楽しめるのがブランド定番の靴下。

昨季のIjujin Socksに引き続きOykotoen Socksと名付けられたこの靴下は、国内の軍足工場にて生産されており、そのカラーリングのみならず見た目以上の伸びやかな履き心地で我々を楽しませてくれます。

4パターンの配色は基本的に3~4色の組み合わせとなりますが、実際は7~9種類の糸を配合し、色調に深みが加えられています。

色名は便宜上最上段の色を用いていまして、まずは赤みの強い煉瓦色、ブリック。

灰色がかった淡い水色、ライトブルー。

複雑に色が散りばめられ、ブリックカラーの引き立て役に収まらないオフ(オフホワイト)。

そしてスモーキーな青、インディゴ。

それぞれ男女サイズともにご用意しています。
まったく素敵な配色ばかりで、何種類も揃えたくなりますね。

なお、前回同様、一度濡らすことで表面に豊かな質感が生まれた紙袋が付属しています。

このように、付属品にも一切の手抜かりはありません。

日に日に春の気配が色濃くなるなか、でもちょっとまだ春服を着るには早いしな…という方もそうでない方も、是非一度お試しを。

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handson grip ウォッシャブルレザー使用製品の洗濯方法

2015年からずっと当店の秋冬を支えてくれているhandson gripの手袋。
お陰様で暖冬の今年もご好評いただいております。

すでに何度かこのブログでも書いているはずですが、こちらの手袋で用いられている牛革は特殊な加工が施されており、洗濯可能です。

…で、その具体的な方法は?

痛恨の極み、この点をしっかりお伝えできていませんでした。
まことに申し訳ありません。

この度当店で取り扱っている各モデルについてしっかりと確認してきましたので、遅ればせながらここに公開したいと思います。

まず、革手袋の洗濯は、手袋自体の構造や使用している副資材によっても方法が異なります。

他の革製品同様に革用のクリーナーで汚れを落とし、クリームで保湿する方法もありますが、しっかり洗いたいという場合は基本的に手洗いとなります。

モデル問わず、革手袋はすべて洗濯機、乾燥機のご使用はお避けください。

店主は私物のEasy Breezyをネットに入れてドライモードで洗濯機使用、乾いてからハンドクリーム揉み込むという荒い手入れを毎年繰り返していますが、この方法はお客様には推奨できません。
完全に自己責任レベルです。

(とはいえ、2015年から毎年そのように酷使してもこの状態を保てるほど丈夫な手袋ではあります)

正しくは、手袋を嵌めたまま、手を洗うように水またはぬるま湯で洗いたいところを濡らしてから、中性洗剤(LIVRERのウール&シルク用がこれに該当します)または頭髪用シャンプーを少量使用して洗います。

泡立ち、表面の汚れが取れた後に、よく洗剤をすすぎ、優しく絞ります。
手を入れて皺が出来ない様に形を十分に整え、直射日光のあたらない風通しの良い場所で80%~90%ぐらいを目安に乾かします。

この方法が基本です。

裏面も含めてしっかり洗いたい場合は構造によって異なりますので、モデルごとにフォーカスしていきましょう。


Fam

Famは裏地のないシンプルな構造ですので、水またはぬるま湯に全体を浸して、優しくもみ洗いしても大丈夫です。
洗濯後は、上記方法と同じく、形を整え陰干しをして、乾ききらないところで(80%~90%ぐらいの度合いを目安に)、手を入れてから、デリケートクリーム等をほんの少しだけ目立たない場所に塗ってみて、シミ等の問題が無ければ全体に薄く塗り込んで保湿します。
その後、再度乾燥をさせて出来上がりです。


Easy Breezy/ Wander’Bout

この両モデルは裏地つきですが、Fam同様洗濯可能です。
保湿、再乾燥もFam同様の手順を行ってください。


WT Traverse GV

WT Traverseは防水フィルムが内蔵されているため、裏地部分の洗濯はあまりお薦めできません。
どうしても洗いたい場合は、上記と同じ方法での洗濯方法となりますが、乾燥するまでのじゅうぶんな時間を確保してください。
ストーブやエアコンなどの近くで乾燥しすぎないよう注意が必要です。
なるべく屋内でグローブを吊るして自然乾燥させ、乾ききらないうちに保湿します(手順は上記モデルと同様です)。


まだ今は手袋が活躍する真っ盛りの時期ではありますが、来たる春に向け、こうしたお手入れ方法を知っておくのは悪くないと思います。

ご愛用のhandson gripも、どうぞたまにはすっきりさっぱりとリフレッシュさせてあげてください。

これからご購入をお考えの方はこちらからどうぞ→
Fam ブラック
Easy Breezy ブラック
Wander’Bout ブラック/ タン
WT Traverse ブラック


大地の子 ~ KESTIN HARE/ STAC BLAZER

昨日を以て、delightful toolとholo shirts.合同受注会”靴とYシャツと私“が無事終了致しました。
両ブランドのお二方、ご来店いただきましたお客様、有難うございました。

ところで、イベントも後半にさしかかるころから、連日の快晴もあってかスプリングコートや春物のジャケットも気にされるお客様がちらほらと。

先日ご紹介したCURLYのTRACK JACKETは早くも完売、昨年冬に掲載されたNIKKEI STYLEの記事で一躍注目されることになったSTAC BLAZERの春モデルも巣立ち始めています。

今回はネイビーのようないわゆる一般的な定番色はラインナップ上に存在せず、よりその軽快さが引き立つ色展開となりました。

いわゆる黄土の色”オーカー”、

スコットランドの寂寥とした粘土質の荒野を彷彿させる”クレイ”、

ともに土由来の色でありながら野暮ったさはなく、寧ろ都会的と言えるまでの印象すら漂わせるのは、ケスティンの研ぎ澄まされた色彩感覚、高い技量の為せる業でしょう。

形状は前回と同じく一枚仕立てですが、

生地をしっとりとしたコットンモールスキンからハリの強いコットンナイロンに置き換えることで、ひときわ清涼な印象となりました。

ワークジャケットをベースとしているため使い勝手にも優れており、開口部を斜めに設けることで手を出し入れしやすくしたポケット、

そのままでも折っても楽しめる袖口など、

凝り過ぎず、しかし丁寧に設計されたことが随所から窺えます。

これから少しずつ陽の光も強まり、こうした彩り豊かな服が一層美しく見えるようになってきます。
目に嬉しく着て嬉しく、そんな悦びに溢れたジャケットです。

オンラインストアはこちら→ オーカー/ クレイ