すでに告知しておりますように、今週末は富山・総曲輪にて出張ユーフォニカが開催されます。
そのため、明日から来週月曜日(11/22~11/25)の4日間にわたり、仲町台の実店舗は店休日となりますのでご注意ください。
(なお、オンラインストアのご注文は店休期間中でも平常通り承ります)
ご不便をおかけしますが、どうぞ宜しくお願い致します。
すでに告知しておりますように、今週末は富山・総曲輪にて出張ユーフォニカが開催されます。
そのため、明日から来週月曜日(11/22~11/25)の4日間にわたり、仲町台の実店舗は店休日となりますのでご注意ください。
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さていよいよ今週末の土日(11/23~24)は富山での出張ユーフォニカ。
おそらく横浜よりだいぶ寒いのであろうと想像しながら、提案商品だけでなく自分自身の防寒対策としても手袋を用意しました。
当店で手袋といえば、まずやはり最初に名が挙がるのがおなじみhandson gripですよね。
このブランドとのおつきあいも、気がつけば10年目。
今年の6月に東かがわにある直営店のUNWASTEDをお借りして出張ユーフォニカを開催したのも、ついこのあいだのことのように思い出されます。
そのUNWASTEDのすぐ近くにはオフィス件工場がありまして、イベントの前日には工場見学をさせていただいていました。
ひとつの手袋が何人もの職人さんの手を経て美しく完成していく様子は、たいへんエキサイティングです。
率直に申し上げてふだんなかなか想像できない、縫いあがった手袋を型に嵌め熱処理して整える工程も、
そのビフォーアフターを並べてみれば、いかに大事なことなのか理解できます。
あらためて、サングローブの皆さん、有難うございました!
さて、こうして生まれた手袋は、今年の秋にももちろん入荷しています。
工場の様子もご覧いただいたところで、毎年人気の定番Fam+をあらためてご紹介しましょう。
handson gripらしさがぎゅっと詰まった、ごくシンプルなようで実はなかなか面白いハイブリッド感覚の手袋です。
なんと革でありながらウォッシャブルでして、手洗いが可能というのはうれしいところ。
スポーツ用、アウトドア用の手袋を多く手掛けてきたメーカーならではの立体的な構造で、そのパーツ構成を以てドレッシーともアクティブともいえる絶妙なバランスにまとまりました。
なお、脱着する場面が多い都市生活での使用を想定しているため、ショート丈で設計されています。
ライニングには高機能フリースPOLARTEC Classic100が用いられています。
その薄さと柔らかさゆえレザーのしなやかさを妨げることがなく、スマートな雰囲気を残しながら、より高い保温性を実現しました。
と、実は見るほどに細部まで入念にデザインされているのが理解できる手袋です。
品質もデザインも独自性も、どれもこれも妥協できない、そんな方は是非一度ご検討ください。
商品名がユニークなことでも知られるEEL Productsですが、近年はその仕掛けがだいぶ凝ってきていまして、ときには巧妙な婉曲表現を解き明かさないとその真意に辿り着けません。
「9月(NOVEM)から着て欲しいジャケット」
資料に書かれていたこの説明文もまた、古代ローマの暦法とラテン語にまつわるちょっとした知識が試されます。
言うまでもなく英語で9月はSeptember、Novemberは11月ですが、ややこしいことにNovemはラテン語では”9″を意味します。
古代ローマ時代初期のロムルス暦では、1年は軍神マルスに由来するMartiusから始まる10ヶ月 (304日=8日/週×38週) からなり、残りの60日は冬眠の期間としてカウントしないという、実に変則的な仕組みでした。
不具合の多い暦法だったためのちにヌマ暦に改正され、1年は12ヶ月区切りに。
その後現代の暦のベースとなったユリウス暦に移るわけですが、そこに至るまでの度重なる改定を経て、このMartiusがいまの英語のMarch、すなわち現代の3月にあたる位置となりました。
すなわち、NovemはMartiusから数えて9番目、つまりロムルス暦に於ける9月です。
暦法が変わっても月の名前が変わらなかったため、このようなこじれた事態になるわけですね(ちなみに、Octoberも同じ理由で10月なのに”8″だったりします)。
というわけで、ロムルス暦の9月にあたる現代の11月、つまりNovemberがこのジャケットの活躍しはじめる時期です。
ジャケットのようなショートコートのような、不思議なハイブリッド感が魅力的なこの上着は、軽く暖かいブランケット調のウールの生地で仕立てられています。
前立てのすべてのボタンを留めることでスタンドカラージャケットのようにも活用できます。
急に寒くなったときや、冷たい風が吹くときなどは助かりますね。
肌に触れやすい襟周りや袖口には、着心地をまろやかにすべく柔らかいコーデュロイが配されました。
デザイン上のポイントだけに終わらない、効果的な素材使いです。
男性用として仕入れはしましたが、柄と配色もあってか、店頭では想像以上に女性からの人気も高いジャケットです。
実際、ちょっとゆったりした感じでばさっと羽織ると、とても可愛らしい雰囲気になります。
天気予報によれば、来週からはますます秋が深まるとのこと。
このジャケットが、季節を愉しむ一助となれば幸いです。
オンラインストアはこちらです
年々インポート商品の割合は下がってきてはいるものの、それでも毎年欠かさず入荷しているのが、スコットランド製のニットです。
思えば、かつてスコットランドフェアを開催したことがあるほど同国の雰囲気は当店に馴染みやすく、ひとことでニットと言ってもさまざまなブランドが店頭を彩ってきました。
その初代が、Harley of Scotland。
当店では開店した年とその翌年のみ展開していたため、憶えている方は相当な古参となりますね。
あらためてご紹介しますと、Harleyはスコットランド北東部にて4世代にわたり家族経営でものづくりを続ける、ニット専業工場のブランドです。
1929年創業ですから、あと数年で100周年を迎えることとなります。
シェトランド諸島やイタリアなどから高品質の糸を仕入れ、最新鋭の技術と昔ながらの技法を融合させて適正価格かつ非常に上質なニットを世に送り出しています。
展開当時おつきあいのあった代理店さんとはいまはお取引をしていないためしばらくお休みしていたのですが、また別のインポーターさんを通して、およそ8年ぶりに仲町台に戻ってきました。
さて、古参のお客様でなくとも、このブランドをご存知の方であれば、ほとんどがまず「Harleyといえばシェトランドウールのセーター」と聯想するのではないでしょうか。
しかし、8年ぶりの帰還で、わざわざ安心の定番を、というのも当店らしくありません。
そこで今回選んだのが2種類。
まずはこちら、ラムウールのクルーネックセーター、Crew Neck Lambsです。
糸メーカーのセンスだとは思うのですが、色の調子もその名もまた洒落ていまして、
わかるようなわからないようなネーミングではあるものの、素敵な色です。
どちらも、素材の質の高さゆえ実現できる、すっきりした美しさです。
セーターとしてはごくごくオーソドックスなデザイン、バランスながら、Harleyの特徴として、製造方法は昔ながらにこだわらないこと。
ホールガーメント編機を使用しプログラミングによってまるまる一体ごと編み立てられているため、パーツの接ぎ目が存在しません。
ニットの接ぎ目はリンキング処理するため、どうしてもその部分だけ伸縮性が損なわれてしまうものですが、この製造方法だとすべてが編み組織で構成されていますので、ひじょうにのびやかな着心地となります。
デザインの自由度もまたホールガーメントの強みですが、敢えて何の変哲もないようなスタイルのセーターに取り入れるというのは、自社工場を構えるニット専業ブランドの余裕といったところでしょう。
お次はタートルネックセーターのPolo Neck Dorothy。
こちらはメリノウールに10%のカシミアを混ぜた糸を使用しており、暖かさと滑らかな肌触りがタートルネックにぴったり(なお、Polo Neckはイギリス英語でタートルネックを意味します)。
先のクルーネック同様ホールガーメントによる一体編みで、同じく開放感のある軽やかな着心地です。
どちらも厚みはやや抑えていますので、真冬に限らず秋から長くお召しいただけます。
なお、各モデルともに日本にはあまり入ってきていないサイズ46(代理店資料にも記載されていませんでした)をご用意しているのも、一言添えておかねばなりません。
ジャストサイズ提案中心のトラッド系ショップに扱われることの多いブランドゆえ、体型によっては合うサイズが選べなかった方もいらっしゃるでしょうし、またちょっとゆったりしたリラックスフィットで着たい、という方も少なくないのでは。
この46は、ありそうで意外とない選択肢です。
と、ぱっと見ではわかりにくいところながら、8年ぶりだからこそ組めたラインナップとなりました。
本格的なセーターの季節もいよいよ到来、この機会に是非ともご検討ください。
オンラインストアはこちらです→
Crew Neck Lambs サリ/ クライン
Polo Neck Dorothy アントラチーテ/ ラピス/ マゼンタ
秋から春にかけて、霧の出ている時期だけ開かれる移動式のティーガーデンの話を憶えていますでしょうか。
また一からお話しすると長くなりますので、詳しくは以前の拙ブログをご参照いただくとしまして、そのティーガーデンを主宰する”霧の収集家”がホストとして自ら招待したゲストを前に身に纏うジャケットが、仲町台に届いています。
Foggy woolと名付けられた、独特の凹凸が表情豊かなウールの生地で仕立てられ、
肌寒い霧の中で防寒性を高めるべく、襟を立てて前立てをすべて閉じることでスタンドカラーのように着ることもできますが、
ここは襟を寝かせて4つボタンジャケットとして着る際の第一ボタンにご注目。
この”HOLD FIRST”は往時のワークウェアおよび子供服に由来する刻印です。
ASEEDONCLOUDデザイナーの玉井さんは、ロンドンに住んでいたころ、古いワークウェアやユニフォームに使われていたジャンク品のようなボタンを蒐集していたそうで、そのなかでとくに気に入っていたのが”HOLD FAST”と刻印されていたボタンでした。
これは単に「(ボタンを)しっかり留めましょう」という意味ですが、とあるマーケットで玉井さんが出会ったおばあさん曰く
「もともとは”HOLD FAST”ではなく”HOLD FIRST”というボタン。子供のユニフォームの一番上に付けられていて、一番最初にこのボタンから留めましょうと言う意味だったのよ」。
実際それから”HOLD FIRST”ボタンを見つけることはできなかったようで、おばあさんの話が本当なのか作り話なのかはわからずじまいですが、その真偽はさして重要ではないでしょう。
ボタンひとつから溢れる豊かな物語、それはASEEDONCLOUDに通じる重要な価値です。
ということで、その旧いボタンから引用したボタンが、ここに用いられています。
さてジャケット自体を見てみますと、肩を落とし、身幅をたっぷりととったチャーミングなシルエットで、いわゆる正統派のテーラードジャケットとは似て非なるものです。
これは、ティーガーデンのホストとして、きちんとした佇まいとともに、臨機応変に対応できるように動きやすく設計されているから。
お茶会が開かれるにあたって、いつ何が必要になるのかわかりません。
自分自身はもちろんゲストにも気まずい思いをさせぬよう、万全の準備が求められます。
そこで内側には、急な事態に備えるために、各種道具を仕込んでおくポケットが設けられました。
それぞれのポケットには入れるべき道具名が刺繍されていますから、バタバタしているときも慌てずに済みますね。
身頃にもアームホールにもゆとりがあるため中に着込むことができ、またしっかりとしたコットンの裏地が設けられていますので、より寒い時期にはショートコートとしても活躍することでしょう。
寒冷期に外でお茶会を主宰するときはもちろん、自宅でだれかをもてなすときも、あるいはお茶とは関係ないシチュエーションにも、素敵なひとときを愉しめるジャケットです。
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近年は布帛のものも少しずつ世に出てきて、トータルブランドとしての認知も高まりつつあるK.ITO。
とはいえ、やはり多くの方がこのブランドに対し聯想するのはニットやカットソーといった編物ではないでしょうか。
思えばブランド発足時にも「ニットやカットソーのプロだから、毛糸をもじってケーイトウ(ケイト)」とブランド名にまつわる誤情報が流れてしまうほど、たしかにブランドの顔と言える存在ではあります。
そのなかでも筆頭格である秋冬のウールカットソーのシリーズは、今季もますます冴えわたり、先の認識をあらためて深めてしまいそうです。
芯糸に太めのループ糸を撚り絡ませた意匠糸を用いて編み立てることで、独特のポコポコした質感が生まれました。
保温性に優れているのは言うまでもなく、編地ゆえに厚みと軽くのびやかな着心地を両立しています。
この素晴らしい生地を用いて、ベースボールシャツ調のカーディガンを作る、この編集センスがまさにK.ITOです。
胸元のVの開きはやや狭めに、そして着丈がやや長めに設定された縦長のバランスで、実際に袖を通してみるとカーディガンでありながら上着のような雰囲気となります。
ただ縦長にまっすぐ落ちる形状だと腰回りが窮屈になりかねないところ、両脇にはスリットが入り、運動性が確保されています。
なお、そのスリットも、ボタンで開き具合を調節することが可能です。
このブークレの可能性はさらに拡がります。
カーディガンと並び堂々と現れたるは、ドライバーズニット調の新型。
一般的に畦編みのニットで作られることの多いドライバーズニットも、素材が違えばまたがらりと印象が変わるものです。
先述のカーディガンも同様ですが、カットソーならではの強みが遺憾なく発揮されており、両脇に縫い目を設けずぐるりと一枚で囲むような胴回りに、腕を180度上げた状態で裁断された運動性の高い袖が融合。
畦編みの代わりの妥協案としてのブークレではないことが、こうした構造からも伝わりますね。
袖口と裾はリブではなく共生地を採用しスポーティーさを抑え、そのうえでやや窄ませることでフィット感を出しています。
座るときなどに楽なだけでなく、装いにもちょっとした変化がつけられますね。
ファスナーの滑りのよさとしっかりと止まる安定感、こうした副資材の品質の高さもまたK.ITOがベテランの服作りを唸らせるポイントです。
急激に冷え込みが加速して、こうした厚手のウールものも真の魅力が発揮されるようになりました。
いよいよ始まった本格的な秋、そして来たる冬に備え、是非ご検討ください。
オンラインストアはこちらです→
ウールブークレカーディガン ブラック/ ネイビー
ウールブークレドライバーズ ブラック/ ネイビー
たいへん長らくお待たせしました、9月に開催したORDER BORDERでご注文いただいたボーダーシャツが、全品到着しました。
配送をご希望のお客様は、本日の出荷にて手配致しますので、もう少々お待ちくださいませ。
店頭にてお渡しの方はもういつでもお渡し可能です。
どうぞご都合の宜しいときにご来店ください。
お待ちしております!
チラリ、チラリとそぶりは見せてもなかなか本腰を入れて始まってくれなかった秋も、近頃はようやくそれらしくなってきました。
カーディガンが重宝する頃合いですね。
いわゆるVネックの、皆様がカーディガンと聞いてまずイメージするものは言うまでもなく、こうした変化球も、意外に使いやすいものです。
深まりゆく秋にぴったりな、ボルドーとマスタードイエローが美しいジップアップカーディガン。
フロントはカーディガンにしては珍しい比翼仕立てで、こうした細かい部分にハバーサックらしい細やかな仕事が光ります。
独特の凹凸感と乾いた肌触りが持ち味のウールの壁糸(強撚の太糸と甘撚りの細糸を合わせ、太糸の撚りと逆の撚りをかけた糸)をふんだんに使用し、ぎゅっと目を積めて編み立てており、見た目以上の保温性を備えています。
通常のカーディガンとしてはもちろん、いまくらいの気温であれば、上着として活用するのもよいでしょう。
ハバーサックらしくクラシカルな雰囲気を愉しむもよし、あるいはまったく違うテイストの服と合わせて新たな魅力を引き出すか、それは着る方次第。
そうした様々なアレンジに対応できる懐の深さは持ち合わせている服です。
当店では初年度から10年にわたり取扱い続けている数少ないブランドのひとつが、LUNGEです。
総じて地味なルックスの靴ばかりですが、その履き心地は圧倒的。
一度使ってしまうと体が忘れられなくなってしまうのは、ご愛用いただいている皆様ならご存知でしょう。
それほどに優れた技術力を持ちながら、いつまで経っても知る人ぞ知る存在止まりなのは、あくまで目の届く範囲での小規模なものづくりを貫いているから。
生き馬の目を抜く熾烈な競争が日進月歩の技術革新を呼ぶスポーツ用品業界に於いては、まずまず異端な存在と言えます。
そんなLUNGEも、LUNGEなりのペースで、絶えず新しいハイパフォーマンスシューズの研究開発に勤しんでいます。
そうして3年もの時間をかけて集中的に開発プロジェクトを進め、ようやく世に送り出したのが、今回ご紹介するVivo(ヴィーヴォ)です。
Vivoは、音楽用語としては速度記号のひとつで、「活発に」を意味します。
かつてモデル名を音楽用語で統一していたLUNGEが、原点に回帰したようなネーミングですね(個人的には、Classic Walkも旧名のAdagioに戻してほしいところではあります)。
当店ではしばらくウォーキングシューズばかりを仕入れてきましたが、Vivoはランニングシューズで、まさに「活発な」走行を愉しませてくれる一足です。
マイクロファイバーとメッシュのコンビ使いのアッパーは吸排湿性と通気性に優れ、軽さにも一役買っています。
独自に開発した素材は、軽く、豊かな衝撃吸収性と高い反発性を備えています。
踵まで、流れるような回転運動を促進するような形状になっており、弾むように、前へ、前へ、と、どんどん走らせてくれそうですね。
アウトソールは独立して底面全体をカバーするのではなく、耐摩耗性の高い素材がミッドソールの必要最低限のポイントに補強として配置されているような構造となっています。
これは近年のハイパフォーマンスランニングシューズに多く見られる傾向で、このViVoが最新の感覚に基づいた設計であることを物語ります。
LUNGEを語るうえで欠かせぬFeetalityインソールは当然このモデルでも搭載。
足裏に吸い付くようなフィット感、そして歩けば歩くほど(走れば走るほど)体感できる衝撃吸収性能が持ち味です。
と、いくら御託を並べても実際に履いてみないことにはなかなか伝わらないかも知れません。
是非、店頭にてLUNGEの現在進行形の本気を体感してみてください。
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Vivo Run N グレー×ホワイト
MA-1をはじめとして、すでにファッションアイテムの定番として多くの人に愛されているフライトジャケット。
しかし言うまでもなくそのデザインの元来の目的は戦闘や爆撃です。
人類の歴史は戦争の歴史でもあり、戦争が文明や科学技術を進化させているという一面はたしかにあるものの、それを手放しで礼讃するのはそれはそれで無邪気に過ぎる気はします。
況や、ガザを例に出すまでもなく、世界規模で対立が激化し、戦争屋が勢力を増してきている昨今ならば。
而して、このミリタリーウェアに対しbeta postが向き合い、導き出したアウトプットは如何なるものでしょう。
それは、戦闘機や爆撃機のパイロットのためでなく、旅客機の乗客のために設計されたフライトジャケットでした。
Super100’sのウールをベースに、若干補強のためナイロンを入れた、上等なライトメルトンで仕立てられています。
どことなく、いわゆるフライトジャケットらしさが見て取れるものの、全体の柔和な印象がキナ臭さを完全に消しています。
袖口はリブではなく、スナップボタンで段階的に調節可能。
中に着こむものの厚さに合わせられるのがうれしいところです。
裏地は鮮やかなオレンジ色の微起毛素材で、着心地、防風性、保温性を高めてくれています。
さて、ここまでだけなら何が「旅客機の乗客のため」なのかそこまでピンとは来ませんよね。
実は先述のボアの襟には、取り外し可能なエアピローが内蔵されていまして、
このポンプでエアピローを膨らませることによって、襟自体が枕と化し、快適な空の旅をお愉しみいただけます。
ユーモアに満ちたアイディアを単なるネタで終わらせることなく、しっかりとファッションとして成立させ、そのうえで見る人着る人に、戦争とは、ミリタリーウェアとは、との思索を促す、これぞまさにbeta post。
服の持つ可能性にはまだまだ終わりがないと、少し希望が持てるような一着です。
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