ありあけの ~ HAVERSACK/ タイプライター丸襟シャツ

現代の男性服のルーツを辿れば、ほぼどこかでミリタリー、ユニフォーム、ワークウェアに当たります。

その源流の旧き良き姿からエッセンスを抽出しながらも現代の服として、そして未来にも残るものとして特濃な服作りを行うのが今回当店初登場となるHAVERSACK(ハバーサック)です。

本日ご紹介するのは、同ブランドの定番モデルとして何年にも亘り作り続けられているシャツとなります。

2016-12-29-12-42-22
2016-12-29-12-35-06

むせるほど密度の詰まったデザイン、上質な素材使い、端正なシルエット、すべてがHAVERSACKらしさに満ちています。

ごく小振りの丸襟にはチンストラップが設けられ、ボタンの留め具合で首元の表情に変化を与えます。
2017-01-12-12-40-07
2017-01-12-12-39-42

前立ては下半分が湾曲した、アンティーク感の強い仕様です。
2017-01-12-12-40-47

細部にも手抜かりはなく、猫目の貝ボタンが一層旧き時代を思わせます。
2017-01-12-12-43-03

“雑嚢”を意味するブランド名に因んだものか、ざっくりとした織りの粗い生地を採用した織りネームタグも穏やかながら強い意志を内包しています。
2017-01-12-12-42-35

上記の通り密度の詰まったデザインながら、シャツそのものはすっきりとコンパクトなつくりで、日常的にさらりと着ることが可能です。

これから続々と他のモデルも登場予定ですが、まずは同ブランドの入門編として、一枚如何でしょうか。

オンラインストアはこちら→ ホワイト/ ネイビー


サーベルタイガー・パーク ~ MONTANE/ Sabretooth Jacket

どうしてもプリマロフトを用いた軽量で保温性の高いアイテムに目の行きがちなモンテインですが、このブランドの売りはそれのみに非ず、こうしたウェアも得意としています。
2016-12-10-13-13-38

現代のマウンテンジャケットといえば一般的にはゴアテックスなどを用いた厚手のシェル、いわゆるハードシェルを思い浮かべる方が多いかも知れません。

が、実際山などで便利なのは防水性に特化したものよりも通気性、運動性に優れたジャージーのような素材(ソフトシェル)だったりします。

このSabretooth Jacket(セイバートゥースジャケット)は秋冬は中間着として、もっと暖かい時期はアウターとして使える便利な一枚です。

防風性に保温性、さらに湿気を外部に逃がす通気性と多少の雨であれば弾き返す撥水性を兼備したPolartec Power Shieldで仕立てられ、通常の山行からアイスクライミングまで対応可能な抜群の汎用性を誇ります。
2017-01-06-13-29-01

素材自体も厚手ながら伸縮性を持ち合わせていますが、それに加え立体的な裁断でより高い運動性を確保しました。
2016-12-10-13-15-16

また、腕を動かしても裾が引っ張られないよう袖付けも工夫されています。
2017-01-06-13-44-35

胸元のナポレオンポケットは地図なども入れられる高い収容力を誇ります。
2016-12-10-13-16-09

ヘルメットの上に被れるほど大ぶりなフードはモンテインの他モデル同様バイザーにワイヤーを仕込みフィット感を高められる仕様となっており
2017-01-06-13-28-37
口元にマイクロフリースをあてがうことで快適な着用感を生み出しています。
2016-12-10-13-15-39

敢えて長めに設計された袖は、丈を手首に合わせた状態で袖口のベルクロで絞ることで運動中にずり上がらないようになっています。
2017-01-06-13-37-41

と、ギアとしての高い性能は勿論のこと、ご覧の通りのシャープなシルエットと洒脱な色使いは街着としても大いに活用できるものです。

市街地であれば今から桜の時期にかけて、また秋口から登板再開と、長い季節、様々なシチュエーションに寄り添ってくれることでしょう。

オンラインストアはこちらです→ MONTANE/ Sabretooth Jacket


君といた春 ~ blanc/ round collar school shirts & pull over shirts

先日のサクラコートのみならず、少しずつ新作の入荷が始まってきています。

季節感の強いものではありませんが、1月であろうが春であろうが、否季節を問うことのない布帛のシャツはいつでも嬉しいものです。

当店の定番ブランドの一つblancからの今季第一段は、同じくブランド定番モデルであるシャツ2型でした。

小振りの丸襟、すっきりしたシルエットが高い汎用性を誇る型は、爽やかなサックスブルーが次の季節を迎える気持ちを駆り立てます。
2016-12-29-13-05-07

もう一型は左胸のペン挿しのようなポケットがおっと目を惹くプルオーバーシャツ。

こちらは細かな黒のギンガムチェックによりほろ苦い可愛さが加わって、このシャツが元来備え持つ仄甘さを一層美味しく引き立てています。
2016-12-29-13-02-01

その形状として、脱ぎ着のしやすさと運動性を生み出す独特な袖付けも特筆すべき点です。
2016-12-29-13-02-54

どちらも一枚ずつのご用意です。
人気の型ゆえ気になる方はお早めにどうぞ。

オンラインストアはこちらです→
round collar school shirts/ サックス
pull over shirts/ ブラックギンガム


心にうずもれた 優しさの星たちが ~ EEL/ サクラコート/ 藍を込めて(2017 ver.)

新春、今年も快晴のお正月です。

気温はこれからどんどん大寒に向かって下がっていく時期ではありますが、それでも春は遠くから一歩ずつ近づいてきて、2か月後には梅が、3か月後には桜が咲きます。

春春とそんな少し気の早い話をするのも、EELから春の風物詩サクラコートが届いたからです。
定番のブルー、ウォルナットと続く今季の限定色は2年に一度のインディゴ染、”藍を込めて”となります。
2016-12-30-12-56-35
2016-12-30-13-02-57
2016-12-30-12-48-30

チンストラップで襟を立ち上げられる点など、形状はレギュラーモデルと藍を込めてはほぼ同一ですが、細部の仕様が異なりますので見ていきましょう。
2016-12-30-12-51-15

ユーロワークテイストを感じさせるヘリンボーンの表地。
ここに藍を乗せることでどこか和の情緒漂う佇まいとなっています。
2016-12-30-12-52-16

レギュラーカラーの裏地には軽快な白を用いているのに対し、墨色の生地を採用しました(ちなみに前回はグレーでした)。
ちらと覗く陰翳が藍色をより引き締めつつ、もののあわれを誘います。
2016-12-30-12-51-58

ボタンは”藍を込めて”のみ雅やかな貝の象嵌です。
2016-12-30-12-50-24

思えば前回の”藍を込めて”をご紹介したのは開店当初でした。
あれからもう丸二年が経とうとしています。
恐ろしく早い時の流れに戦慄を禁じ得ません。

2年ごとの節目となるこの色をまた紹介できることの歓びと感謝を込めて、今年の初紹介を締めくくらせていただきたいと思います。

オンラインストアはこちらです→ ブルー/ ウォルナット/ 藍を込めて(2017 ver.)


新年明けましておめでとうございます

本日1/2より営業再開致しました。
なお、本日は18時までの営業となっております。

初売りとしましては、数量限定で福袋(税抜5千円、税抜2万円の二種)をご用意している他、一部商品を店頭限定で新春特別価格にてご提供致します。

お時間あれば是非遊びにお越しください。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。

改めまして、本年も宜しくお願い申し上げます。


年末年始のオンラインストアご注文分の出荷業務について

年末年始のオンラインストアご注文分について、
出荷スケジュールは下記の通りとなります。

<2016/12/28までのご注文>
クレジット決済分 12/29出荷可能
銀行振込分 年明けの入金確認後の出荷

<12/29~1/3のご注文>
クレジット決済分 1/5出荷可能
銀行振込分 年明けの入金確認後の出荷

<2017/1/4以降>
通常の出荷スケジュール

宜しくお願い致します。


すてきなホリデイ

個人的に、毎年この日が近づくと胸の奥がチクチクと小さな針で突かれたような心持になります。

今回の話は時折各所でしていますので、既知の方は読み飛ばしていただいても構いません。

もう四半世紀前のこと、取るに足らない、ささやかな甘酸っぱい思い出です。

時は1991年、店主少年はまだ幼さ残る中学一年生。

11月くらいからでしょうか、同級生のAくんが毎日のように話して聞かせてくれました。
クリスマスの日に彼の家で友達を大勢招いて行われるパーティーの素敵なプランを。

だれそれが来るんだよ、プレゼント交換もするんだ、目をキラキラさせて逐一伝えられる彼の計画を聞いて、私もその日が待ち遠しくなったものです。

さて、その年のクリスマスに両親から貰ったプレゼントは靴でした。

当時『SLAM DUNK』で桜木花道がバッシュを買う回があった影響で、わが校にも空前のナイキブーム、バッシュブームが巻き起こっていました。

ただまだそのころはナイキの靴など地元で手に入るものではなく、「NIKE AIR」と机に彫った同級生が「お前これ読めるか?」と聞いてくるようなのどかな時代です。

私もはっきりとナイキを認識できるまで至っておらず、絵を見せてこんなのが欲しいんだけど、と親に強請って買ってもらったのがSOALERとタンに書いてあるミッドカットの靴、ナイキではないのは判っていたものの、そこはあまり気にせず何となく格好いいと思って、早速クリスマス会に履いていくことにしました。

プレゼント交換には、そのころ流行っていたビッグサイズのお菓子、具体的にはおっとっとを準備し、胸を弾ませてAくんの家へ。

到着した頃にはすでにAくん宅の前には何人もの同級生が遊んでいました。
「やあみんな、おはよう!」

そのときAくんが驚いた顔で発した言葉は忘れられません。
「あれ、どうしたのこんなところに。珍しいね」

愚鈍な店主少年、そこで初めて気づいたのです。
クリスマス会の詳細については教えてもらっていたものの、別に自分が招かれていたわけではないことに。

「いやあ、たまたま通りかかっただけだよ」
私はつとめて冷静を装いそう答え、おっとっとを自転車の籠に載せたまま一路帰宅の途に就きました。

年が明けてSOALERを履いて登校し、同級生たちからは何だよそのダサい靴と夥しい罵声を浴びせられ、人はこれほどまでに持ち物で評価されるものなのか、そして無知とはなんと恐ろしいことなのかを思い知ることになります。

それが私が本格的に靴やファッションに興味を持った瞬間であり、いわばEuphonica誕生のきっかけです。

皆様もよい祝日をお過ごしください。
メリークリスマス!


北風が勇者バイキングをつくった ~ scandinavian edition/ Men Parka

クリスマスが目の前に迫る中、ついに今季商品の入荷が完了しました。
2016-12-23-12-58-50

まだ未紹介のものも若干残っていますが、連休初日ですので今回はその最終入荷を飾った大物を早速紹介致します。

Eystein Cato Wang氏によって2010年にノルウェーで創立された、その名もscandinavian edition(スカンジナビアンエディション)の”Men Parka”です。
2016-12-23-12-23-38
2016-12-23-13-17-47

1950年代の北欧デザインの特徴である研ぎ澄まされたデザイン志向に基づき、気候の厳しい寒冷地の、それもアウトドアではなく都市生活のための服を追求しています。

ん、今までそんなブランド名聞いたことがないよと思われるのも詮なきこと、今季が日本初上陸ですから。

無論、知名度など本質的な問題であるはずがありません。

何せノルウェーの国土の一部は北極圏に掛かっているわけです。
凍てつく潮風、吹き荒ぶ豪雪、当地の過酷な環境に耐えうるべく、このモダンな印象からは想像できないほどの機能が詰め込まれています。

まず表地を耐水圧20,000mmという圧倒的な防水性(大嵐や猛吹雪の中でも浸水しません)に通気性を兼ね備えたマットな質感の素材で仕立て、縫い目から少しの冷気も入ってこないよう裏面でテーピング処理が施されました。
2016-12-23-12-25-30
2016-12-23-12-28-30

中綿にはイタリアで開発された化繊インサレーションTHERMOREを採用。
真冬の北欧の寒さを寄せ付けぬ抜群の保温性を誇ります。
2016-12-23-12-29-52

ファスナーも性能を重視して、MONTANEも取り入れている樹脂製ファスナー、YKKの “VISLON”が選ばれました。
2016-12-23-12-25-55

ririなど世界には上質で高級感のあるファスナーブランドは多かれど、ギア系ではほぼ必ずYKKが用いられています。
それほど品質の信頼度に於いて他を寄せ付けないということなのでしょう。

表には5か所、裏には4か所の内ポケットが設けられ、すっきりした外見に反して収容能力もなかなかのものです。
2016-12-23-12-28-13

表腰ポケットのフラップはボタンやスナップ留め等ではなく、凍り付かず開閉も容易なマグネット式です。
2016-12-23-13-30-03
かじかむ寒空の下で手袋を嵌めたまま使うシチュエーションを考えると、その有難さがよく理解できます。

このポケットの脇がファスナーで開き、ハンドウォーマーポケットとなっています。
2016-12-25-12-56-42
内側はフリースで感触も暖か。

この奥にはドローコードがあるのですが、
2016-12-25-12-56-52
ポケットに手を入れたままこれを引っ張ると裾が窄まり、下からの冷気を妨げることができます。
2016-12-25-12-57-03

袖口はファスナーで拡張することができ、手首を覆う厚手の手袋がしっかり袖に収まります。
2016-12-23-12-38-59

冬にほとんど陽が昇らない地域ゆえの発想か、Reflective Walk The Dogシステムと名付けられた反射テープが裏に仕込まれています。
暗い中で犬の散歩をするときのハーネスなど、現地ではこういった仕様が重宝するようですね。
2016-12-23-12-29-04

左袖にはごくごく控えめにスカンジナビア十字が刻まれたプレートが付けられています。
2016-12-23-12-31-09

モノトーンに抑えられ、銘すら省かれた素っ気ないものです。
外面上この他に殊更ブランドをアピールする大仰な虚飾は見当たりません。

これほどの魅力に満ちたものづくりを行うブランドでありながら、今季は全国を見てもほんの限られた店舗での取り扱いとなります。
神奈川県内では当店のみのはずです。

さらに申し上げれば入荷数はごくわずか。
この3連休にサイズ欠けを起こしても不思議はないでしょう。

本日は妙に暖かですが、冬至も越え、これから大寒に向かって冬は加速していきます。
少しでも琴線に触れる何かを感じていただけたなら、是非お早めに店頭にてその魅力をお確かめください。

保存

保存

保存

保存