仲町台に帰ってきました

週末の大阪ポップアップイベントも無事終了し、また日常が戻ってきました。

なにせ10年ぶりの来訪ですから、土地勘も何もなく、果たしてここで受け入れてもらえるのかとドキドキしながら訪れた大阪。

今回場所を貸していただいたLEGAREさんのプライベートサロンは、驚くほど商品の陳列がしやすく、まるで以前からそこに当店の服が並んでいたような馴染みっぷりでした。

以前一度だけ仲町台にお越しいただいた方、SNSでのみお付き合いのあった方、LEGAREさんと関係の深い方など、ふだんなかなかお会いできない皆様とお会いできて、楽しい時間を過ごすことができたのは、有難い限りです。

土地が変われば人も変わるもの、たとえば横浜と大阪のファッション観の違いについても身をもって学べたのは大きな収穫でした。

観光地巡りとまではいきませんが、夜などを活用して街を満喫し、こうした時間でも文化の差異が感じられましたね。


(街の情報量の多さがうるさく感じないほどに、人がとにかく元気という印象でした)


(LEGAREの皆さんとテッチャン鍋をつつきに)


(カレーのようなそうでないような…謎の美味しい食べ物セイロンライス)


(味園ビルのファミコンバーにて、LEGARE社長の水野さんの名を勝手に騙りときメモをプレイ)


(予備知識なくフラリと立ち寄った小さなお店の焼きそばの異様な美味)


(有名な人形浄瑠璃の元ネタとはいえ、実際に起きた心中事件を街のにぎわいに活用してしまう逞しさ)

あらためまして、LEGAREの皆さん、機会を繋いでくださった川内さん、そしてご来場の皆様方、有難うございました!

今年は、可能ならあと何回かはこうした出張をしたいと考えていますので、もしお近くの街に伺うことがあれば、そのときは是非遊びにいらしてください。


臨時店休日のおしらせ

現在開催中の大阪での出張イベントは本日1/21までですが、当初の予定では会場を撤収しすぐに横浜へ戻るつもりでした。

しかし、どうもそれは現実的に無理そうです。

というわけで、明日まで大阪にいることにしました(イベント自体は変わらずきょうまでです)。

そのため、明日1/22も仲町台の実店舗を臨時店休日とさせていただきます。

どうぞ宜しくお願い致します。


『Querie.me』のサービスを開始します

弊twitterアカウントをフォローされている方にはお馴染みの匿名質問箱Peing

どうしたわけかご利用者がたいへん多く、いままで4000回近く多岐にわたるご質問に答えてまいりました。

ところがこのサービス、何がどうしたか過去の回答のほとんどが急に消失してしまい、今後の運用もどうなるかわからなくなっています。
また、えっちなポップアップ広告が多いという声もお聞きしており、サービス以前の問題が多々あるようです。

つきまして、このたび新たに『Querie.me』のサービスも始めました。

商品や店舗に関するお問い合わせ(もともとPeingもこのために始めました)だけでなく、Peing同様に店主個人への素朴な疑問、お悩み相談、趣味の語らい、アンチコメント…なんでも投書してみてください。

もちろんご質問によっては答えられないものもありますが(公序良俗に反するもの、店主個人のプライバシーを極度に侵すものなど)、まずはお気軽にどうぞ。


来週末の大阪ポップアップイベントについて(追補)

久々の、そして今年初のブログ更新です。

ご挨拶が遅くなりましたが、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

気がつけば、大阪出張ポップアップイベントも来週末となりました。

おおまかな内容はすでに告知していますが、会期も近いので、重要な情報をあらためてお伝えするとともに、前回伝えきれていなかった補足事項もあわせて付記させていただきます。

まず会期および開催時間は、下記の通りとなります。

1/20(土) 12:00-19:00
1/21(日) 12:00-18:00

会場は心斎橋筋商店街、通常は名だたるプロ野球選手をはじめ多くの顧客をもつオーダースーツ店LEGAREさんの、プライベートサロンルームです。

〒542-0081
大阪府大阪市中央区南船場3-8-14 ACN心斎橋Garden 2F

お支払いにつきましては、
クレジットカード(一括払い)
または
キャッシュレス決済(楽天ペイ、Paypay、メルペイ、d払い、au pay)
のみの対応となりますこと、予めご了承願います。

また、出張店につき、プレゼント包装は承っておらず、お渡しも紙袋のみの簡易的な形とさせていただきます。こちらもご容赦ください。

商品ラインナップは、基本的に大阪で売られていないものが中心です。

現在大阪ではお取り扱いのないブランド、お取り扱いはあっても展開していない型を軸にしていきます。
ブランドを挙げればK.ITO、blanc、comm.arch.、delightful toolなど、その他当店別注品やなかなか他店様ではお取り扱いのないものを豊富にご提案できそうです。

世間的には春夏シーズンが始まりつつあるころではありますが、現実的には真冬の盛りにつき、冬物と春物を両方揃えていきます。

どうしてもメンズ中心にはなるものの、レディースも若干数ご用意しますので、女性の方もご来場くださいませ。

また、たとえば会場で実物を見てみたい、などご要望をいただければ、どんな商品でもお持ちします。
そうしたご希望がございましたら、発送のスケジュールの都合もありますので、できれば1/15までにご連絡ください。


年末年始の営業とオンラインストアの出荷スケジュールについて

今年も残すところあと一週間余りとなりました。

あらためて、年末年始の営業スケジュールをお伝えします。

〈12月〉
12/27(水) 定休日 → 12:00-18:00
12/30(土) 12:00-20:00 → 臨時休業
12/31(日) 12:00-20:00 → 臨時休業
※12月で上記以外の日は、営業日・定休日ともに平常通り営業(12:00-20:00)します。

〈1月〉
1/1(月) 12:00-20:00 → 臨時休業
1/2(火) 12:00-20:00 → 臨時休業
1/3(水) 定休日
1/4(木) 12:00-20:00 → 12:00-17:00
1/5(金) 通常営業(12:00-20:00)
1/6(土) 12:00-20:00 → 臨時休業
1/7(日) 通常営業(12:00-20:00)
※1月は7日以降より平常に戻り、1/19-21は臨時休業(大阪ポップアップ出店のため)となります。

なお、通販のご注文は店休日も変わらず承っておりますが、12/29~1/4のあいだは発送業務をお休み致しますので、12/28以降のご注文は最短で1/5出荷となります。
何卒ご了承ください。


テクノデリック ~ EEL Products/ Techno Coat

長かった秋もこの週末でようやく終わるようで、横浜は明日から一気に冷え込むらしいですね。

暖冬暖冬と云われてきましたから、どうやら冬の準備がまだお済みでない方も少なくないご様子。

ダウンとか極寒冷地向けのものとまでは言わないまでも、保温性の高い外套はあったほうが安心でしょう。


EEL Productsからこの冬に向けて届いたTechno Coatは、その名の通りテクニカルな一着です。

高密度に織られたポリエステルコットンの生地にフリースをボンディングし、さらに裏地にも高密度生地を当てることで、すぐれた防風性と保温性を実現しています。

さらに前立てはファスナーとスナップボタンの二重構造。

袖口もスナップボタンでタイトめに調節可能で、

生地から構造に至るまで、冷気の侵入をとことんシャットアウトしてくれます。

コート自体はゆったりした(とはいえ近年のEELのなかではややおとなしめ)Aラインで、身幅のみならずアームホールもたっぷりしていますから、中に厚手のニットなどを着こんでも窮屈にはなりません。
かなり厳しい寒さの日にもしっかりと対応してくれることでしょう。

オンラインストアはこちらです


冬枯れの 森の朽葉の 霜の上に 落ちたる月の 影の寒けさ ~ ASEEDONCLOUD/ Forest arctic coat

モグラはわたしの地下室に巣をつくり、ジャガイモを三つに一つの割でかじり、壁塗りの際にのこった毛と鳶色とびいろの紙とでそこに寝ごこちのよさそうな寝床をつくりさえした。
最も野生的な動物だって人間とおなじように居ごこちのよさとあたたかさを愛するものなので、それをうるために十分気をつかうからこそ冬がしのげるのである。

ヘンリー・デイヴィッド・ソーロー『森の生活―ウォールデン』(神吉三郎訳)

いつもより遅い訪れとはいえ、それでも冬の足音がいよいよはっきりと聞こえてきそうなきょうこのごろ、思い出すのは、クマの代わりに、冬のあいだ動物たちのリーダーを務めることになった少女たちのこと。

たとえ動物のことばを話すことができたとしても、しょせんは人間の身です。
凍てつく森のなかで生活を送るとなると、それはそう容易いことではありません。

彼女たちにまず必要なのは安全な寝床と、暖かい外套でしょう。
そしてその外套は、保温性だけでなく森の生活に順応する運動性も求められます。


Forest arctic coatは、トレンチコートを原型にしながらも、長すぎては作業の邪魔になりかねない袖や裾を短くすることで、それを実現した一着です。

英国産の羊毛(ウエルシュマウンテン種、ヒルラドナー種)とニュージーランド産の羊毛をブレンドし、ションヘル機でゆっくりと柔らかく織り上げた生地を使用しています。

このウェルシュマウンテン種の毛は敢えてケンピを採用していますが、ケンピというのは繊維が枯死した、いわば不良羊毛。
染色性に劣り、毛の一本一本が硬く太く、手触りがごわごわしている一方で、耐久性に優れ保温性が高いという特性も備えており、英国のホームスパンツイードなど野趣味溢れる生地に使われたりします。

このケンピの茶色と無染色ウールの暖かい乳白色によって、目が細かく格子柄をつくりだしました。
目にも温かみを感じさせる、とても魅力的な生地です。

丈夫で暖かいというのはまさに冬の森の生活にぴったりで、コートの前立てをしっかりと閉めることでさらなる保温効果が期待できます。

さてコートを見ていきますと、先述の通り、袖は短めに設定されています。

Kigansai knit blouseを重ねてみますと、

およそ8.5分丈といったところでしょうか。

身頃にはものを入れるための大きなパッチポケットと、手を暖めるハンドウォーマーポケットが左右にそれぞれついており、

ハンドウォーマーでなくこのパッチポケットに手を入れたときにも袖口が干渉せず綺麗に収まるよう設計されています。

もちろん動物たちと暮らす冬の森だけでなく、市街地での生活にも馴染んでくれるデザインです。
何といっても着用時がもっとも美しいコートですので、まずは店頭にてお試しを。

オンラインストアはこちらです


ティーンネイジ・ドリーマー ~ mando/ グレンチェックサイドシームレスパンツ

今季からお取り扱いをはじめたばかりのmando、しかしさすがのブランドの実力、そしてお客様方の審美眼の高さもあって、想定以上にご好評いただいています。
もうすっかり店内に馴染んでしまいました。

このパンツも残り1本となりましたので、ご紹介できるうちにしておかねばなりませんね。


ともすれば学生服や、或いは往時の先生が穿いていたとかと、どうも懐かしき学校での日々にまつわるイメージを持たれがちなチェックパンツも、mandoの手にかかればモダンに生まれ変わります。

適度な厚み、密度をもったウールの生地に、

2プリーツのフロントデザイン、

紳士重衣料の文法をふまえたつくりと、

クラシカルな要素を盛り込みながらも、そこに偏らない、この絶妙なバランスが同ブランドならでは。

脇の縫い目を排した筒状の構造は、脚をなめらかに囲むような円みを生んでいます。
敢えてセンタークリースもつけておらず、とても軽快な印象です。

なお、以前ご紹介したポリエステルのパンツと異なり、こちらは裾がシングルで仕上げられていますので、丈の合う方でしたらそのまますぐにお召しいただけます。

極端なところのないやや太めのシルエットは、さまざまな嗜好の服に合わせられそうです。

気温が低くなり、こうした温かみのあるウールのパンツが活躍する季節となりました。
冬本番を迎えるにあたり、是非ご検討ください。

オンラインストアはこちらです


こぎつねコンコン ふゆのやま ~ comm. arch. / Hand Framed Blue Fox CD

ときおり暖かい日もあるものの、朝晩はじめ全体的な空気は漸う冬めいて、それに伴い暖かいニットをお探しの方がだいぶ増えてきました。

ひとことでニットといっても、素材はウール、カシミア、アルパカ、モヘア、ヤクなどいろいろあり、そのどれもがそれぞれの魅力を備えていますよね。

今回ご紹介するカーディガンで使用されているのは、豪州産メリノウール、そしてブルーフォックス(青狐)です。



ブルーフォックスはホッキョクギツネの一種で、白に灰色の毛が混ざった毛をもっています。
青くはありません。

青くないのにブルーとは面妖な、と思われるでしょうが、ネコ目の動物は赤色と黒色を発現させる遺伝子を持っているらしく、そのうちの黒色を薄くする遺伝子が働いて、かつ体の色が薄くなった場合、その毛色を「ブルー」と呼ぶそうです。

ホッキョクギツネは氷点下50度でも平然としていられるほど寒さにめっぽう強い動物ですから、その毛の暖かさは言わずもがな。

毛足が短くてとても柔らかく、また綿毛が密生しているため、直接肌に触れてもチクチクせず、マフラーや襟などに使うのに適しています。
狐の毛皮を使った襟巻、最近はあまり見なくなりましたが、ある年齢以上の方にはお馴染みでしょう。

ちなみに、このカーディガンをつくるにあたり、狐は一匹たりとも殺傷していませんし、もちろん痛めつけてもいません。

野生でなく養殖されたブルーフォックスから、生きた状態で専用コームで梳き、毛を採取しています。

こうして集めたをナイロンの補強糸と一緒にウールに練りこむような形で、カシミア用の紡績機を用いて撚糸しています。

この上質な糸をたっぷり使って、手横編み機にて密度を詰めながら編み立てられたのが、このカーディガンというわけです。

しっとりとした肌触り、豊かな肉感、品の佳い風合い、軽さ、そして抜群の保温性。

冬のカーディガンのひとつの理想形と呼べるほどの、完成度の高い仕上がりとなりました。

なお、こちらは女性用のみの展開です。

オンラインストアはこちらです→ アルパインシープ(ミックスベージュ)/ ミスト(ミックスオフホワイト)


ゆっくりと 12月のあかりが灯りはじめ ~ EEL Products/ メリーベスト

きょうも季節外れのぽかぽか具合ですが、この冬は日ごと時間帯ごとの気温の乱高下が激しく、着るものに悩む方が多いようです。

そのためか、例年以上にベストの需要が高まっています。

おなかと背中(とくに腰)を暖めるだけで芯から冷えにくくなり、袖がないため暑くなりすぎないだけでなく、重ね着も容易。

EEL Productsの新作メリーベストもまたそうした特性を備え、きっと多くの方の期待に応えてくれるであろう逸品です。




表地には塩縮加工を施したウールコットンの生地を、裏地には毛足の長いポリエステルナイロンのボアを使用しています。

保温性の高さはご覧の通りで、くわえて柔らかくポコポコした風合いの表地と動物的な裏地のコントラストが、その名”Merry(陽気な、愉快な、おもしろい)”は言い過ぎにしても、ほのかに甘いユーモアを感じさせます。

両脇には身幅を調節できるアジャスタとしてボタンが2列設けられ、また袖ぐりも深めになっているため、薄いものからボリューミーな上着に至るまで、さまざまな服の上に重ねることができます。
実に心憎いアイディアですね。

分厚い外套で完全防備するだけが冬の装いではありません。
状況に応じていろいろな服をじょうずに重ねることで、軽快に暖かさを愉しむことができますよ。

オンラインストアはこちらです→ ブラウン/ ネイビー/ チャコール